ゆりがおか整体院「河田一晃」先生:第2回

インタビュー

ゆりがおか整体院河田 一晃(かわだ かずあき)先生へのインタビュー第2回です。

河田 一晃【ゆりがおか整体院】神奈川
Solechika.PRO/s/Kazuaki_Kawada/

第1回では、河田先生の子供時代や正義感、そしてウルトラマンへの想いについて伺いました。今回は、河田先生がどのような経験を経て整体師という仕事に辿り着いたのか、その歩みをお聞きします。


第2回
『ゆりがおか整体院ができるまで

Zoom インタビューにて

身体への興味は、以前からあったのですか?

ありました。学生時代はテニスに打ち込んでいました。試合で良いパフォーマンスを発揮するためには、身体の状態がとても重要です。どうすればコンディションを整えられるのか。どの筋肉を鍛えれば良いのか。そんなことを考えながらトレーニングをしていました。

筋肉や身体の仕組みに興味を持つようになったのも、その頃からです。
今振り返ると、その頃の経験が現在の仕事につながっていたのかもしれません。

学生時代は、どのような将来を考えていたのでしょうか?

大学時代は、周りの友人たちが就職活動をしていましたが、自分はどうしても進みたい道が見つかりませんでした。将来が定まらないまま就職するよりも「自分の力で道を切り拓きたい」と思ったんです。そこで、国家資格の取得を目指すことにしました。

昼は働きながら生活費や学費を稼ぎ、夜は専門学校に通う毎日でした。疲労で机に突っ伏しそうになる日もありましたが、それでも学び続けました。判定はA評価まで到達し「あと一歩」というところまで進みましたが、最終的には合格には至りませんでした。

その後は何の仕事に進まれたのですか?

国家資格への挑戦を終えた後は、会計の実務に携わるようになりました。数字や書類を扱う仕事にはやりがいもあり、一生懸命取り組んでいました。ただ、職場では思いもよらない苦労もありました。

配属先ごとに上司が変わる中で、理不尽な扱いやパワハラに近い対応を受けることが重なったんです。徐々に心が疲弊し、やがて体調を崩してしまいました。

その時期が人生の大きな転機になったのでしょうか?

そうですね。朝起きても身体が動かない。駅まで行っても改札を通れない。そんな状態になってしまいました。うつを発症していたんです。その頃は「このままの生活を続けていていいのだろうか?」と何度も考えていました。そして、その経験を通して強く実感したことがありました。

心が弱れば身体も崩れる。
身体が崩れれば、心もまた沈んでいく。

心と身体は切り離されたものではなく、深くつながっているということでした。

心と身体はつながっている

そこから整体の道へ進まれたのですね

はい。心と身体を根本から見直したいと思い、カイロプラクティックの専門学院へ入学しました。そこからは、昼は学院直営のサロンで働き、夜は学院で学ぶという生活が始まりました。

かなり厳しい環境でした。授業中の私語や居眠りは認められず、違反すれば退学という厳しい規律もありました。昼間の仕事で疲れていても、夜は必死に授業を受け、学び続けました。

実際の現場と学校での学びは違いましたか?

とても違いました。学院では解剖学や病理学などを学びます。そして昼の現場では、実際にクライアントの身体と向き合います。夜に学んだことを翌日の現場で確かめる。現場で感じた疑問を夜の授業で整理する。その繰り返しでした。

知識と実践が少しずつ結びついていく感覚がありました。そして施術を重ねる中で「心と身体はつながっている」という確信が生まれていきました。これは、自分自身の経験だけでなく、クライアントの変化を通しても強く感じるようになった考え方です。

独立を考えるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

直営サロンで経験を積む中で、自分自身の理想とする働き方を考えるようになりました。施術そのものにはやりがいがありましたが、組織運営や人事については納得できないことも多くありました。

特に、人事評価において努力や実力とは関係のない基準で扱われることに強い違和感を覚えていました。このまま組織の中で働き続けるよりも「自分の責任で、自分の理想とする場所を作りたい」と思うようになったんです。

直営院の院長になるという選択肢もありました。ただ、それでは本当の意味で自分の判断で仕事をすることはできません。自分で決め、自分で責任を持つ。それができる環境を作りたいと思いました。

そして、ゆりがおか整体院を開業されたのですね

はい。2011年に百合ヶ丘で「ゆりがおか整体院」を開業しました。資金は自己資金に加えて、母にも助けてもらいました。内装や看板も準備し、自分の理想を形にした場所を作ることができました。

今でも覚えているのは、開業初日に近隣の方がチラシを持って来院してくださったことです。地域の方に迎えられるような形でスタートできたことは、とても嬉しかったですね。

開業後は順調だったのでしょうか?

もちろん不安はありました。本当にお客様は来てくださるのだろうか。この場所で続けていけるのだろうか。すべての責任を自分で背負うことになりますから、常に不安と隣り合わせでした。

ただ、立ち止まっていても前には進めません。一人ひとりのクライアントと真剣に向き合いながら、少しずつ信頼を積み重ねていきました。今振り返ると、あの頃の不安や試行錯誤も、自分を成長させてくれた大切な経験だったと思います。

ゆりがおか整体院の入口

河田 一晃【ゆりがおか整体院】神奈川
Solechika.PRO/s/Kazuaki_Kawada/

第2回を終えて

河田先生の歩みは、決して順風満帆なものではありませんでした。テニスを通じて育まれた身体への興味。国家資格への挑戦。会計職としての日々。人間関係による苦悩とうつの経験。そして、心と身体のつながりへの気づき。

それらすべてが重なり合い、現在の整体師としての原点を形づくっています。2011年に開業した「ゆりがおか整体院」は、単なる職場ではなく、自らの経験と想いを形にした場所でもあります。次回は、河田先生が施術において大切にしている考え方や、長年学び続けているコトー先生との出会いについて伺います。

編集ノグチ